一、「原体剣舞連」(修羅バージョン)
(この原体剣舞連とコントラバスによるコラボレーションの事をトークの中で修羅バージョンと呼んでいました。)
二、「無声慟哭」
「こんばんは。朗読夜へようこそ。」
「みなさんお久し振り。」
「堀井和子さんのエッセー「北東北のシンプルをあつめにいく」という本が好き。」
「(その本に)グレイッシュという言葉が何度も出てくる。」
「(堀井さんは)東北新幹線の窓から見える曇天の空のことをグレイッシュと表現する。」
「何の変哲もない田舎の風景を、グレイッシュという言葉に変換できる。キラキラした感性が素敵だなと思った。」
「(グレイッシュという言葉を)朗読夜でいつか使ってやろうと思っていたらこんなに早く機会があった。」
「赤レンガ倉庫、倉庫と言えばネズミでしょ。つながったみたいな(笑)」
「10月にフラリと一人旅をした。」
「方向音痴なので友達に案内をしてもらって」「賢治ゆかりの盛岡の材木町の光源社に行って漆塗りのお茶碗を買ってきた。」
「どうせやるならアングラでダークサイドな修羅の道を歩く賢治。」
「いきなり頭からズシンと、お経のような。」「ギーギーただひたすら(コントラバスで同じフレーズを弾く)」
「今回はちょっと異質。」
「キラキラした童話と、どっぷりずっしりした、賢治の闇の部分。トシの死3部作。」
「何か心に引っかかるイメージを持って帰ってもらったら嬉しいな。」
「ここで席を替えたいと思います。」
「一番前で喜んでいたでしょう。」
「びっくりした!?」
(ここで場所替えということで私の席からは遠い後ろの方の舞台へ行ってしまいました。
私は「え〜っ行っちゃうの?」という気持ちでしたが、法ちゃんは楽しそうでした。
お客さんに近い座布団席と椅子席の間を歩いていたので顔見せサービスというかんじでしたね。)
「私の好きなネズミ3部作。」
三、「ツェねずみ」
(ツェねずみが何度もしつこく「まどうて下さい、まどうて下さい」と言う言い方が憎たらしくておもしろかったです。)
(ここで物販の宣伝)
「コーデュロイの手帳。あえて女の人にも使って欲しい。」
「ネズミの手拭い。来年は酉年だけど4年後使える。苦しいな(笑)」
四、「クンネズミ」
「何やらハイテクなものが出てきましたが」
(ボタンを押すと声が出る機材を使っていました。クンネズミの「エヘン、エヘン」という耳障りな咳払いを、
舞台の反対側に設置してあるスピーカーから何度もボタンを押して
「エヘン、エヘン」「エヘン、エヘン」「エヘン、エヘン」とうるさい感じを演出していました。)
「え〜ここで休憩に入ります。それでは後ほど」
<休憩時間30分>
五、「松の針」
六、「牧歌」
「学校で賢治が作った劇の劇中歌」「これも方言。花巻の地元ではママさんコーラスが歌ってる。」
(ここで法ちゃんが歌を歌いました。会場が客席の手拍子で盛り上がるのは静かな朗読夜では珍しいことです。
オオモトさんはカズーという笛のような楽器で声を変えてハミングをしていました。
童謡っぽいメロディで音程がだんだん高くなっていくような不思議な曲でした。)
(オオモトさんの紹介)「カズー奏者のオオモトさん。」(拍手)
「どうでした?大変でした?」「お正月ゆっくり脳みそを休めてください。」
(ここで椅子からずり落ちそうになる法ちゃん)「おっとっと(笑)」
「それでは場所を変えます。」
「何か意味あるんでしょうね(笑)」
(またここで後ろの舞台に移動しました。今度は私の席の前を法ちゃんが歩いていきました。)
「まあ素敵。」 「一番後ろだったけど(笑)」
七、「詩のコーナー」
「気楽に聴いてください。」
「私の定番の詩です。」「私のお気に入り。」
T「くらかけ山の雪」
「登りやすい山」「もし岩手に行く機会があったら登ってほしい。」
U「岩手軽便鉄道の一月」
「これも方言なんだけどパワーが伝わってきて大好き。」
V「稲作挿話」
「(これから読む作品を)みなさんに決めていただきます。」
(お客さんに箱に入ったくじを引いてもらっている時に法ちゃんが「どこから来たの」とか話しかけていました。)
「東京?近いですね。近くて悪いわけじゃないけど(笑)」
(2人にくじを引かせても雨ニモマケズしか出てこないので3人目。)
「どこから来たんですか?」
「大阪?ワーオ!じゃあこの後大変ですね。」
(ここで法ちゃんと話をした大阪の人はなんと葵さんでした。葵さんはくじ引きで「過去情炎」を引きました。)
(雨ニモマケズしか箱に入っていないのではないかと)「疑われるとこでしたよ」「あー良かった。」
W「過去情炎」
「これがまたわかるようなわからないような不思議な詩」「自然が恋人。賢治独特。」
X「雨ニモマケズ」
「みなさんが好きな詩」
Y「カーバイト倉庫」
「これも赤レンガならでは。倉庫つながり」
(朗読夜の開催場所について)「変わった場所を探して転々と」
「(横浜は)夜景が綺麗。」
「(赤レンガ前の)地面に映るステンドグラスを見て、子供がキャッキャッしていた。私も見て現実逃避していた。」
(ここで前の舞台に場所移動)
「ハイまた。大変ですね。あっちに行ったりこっちに行ったり。」
「みんな公平に見えるかんじで。」
八、「鳥箱先生とフウねずみ」
「強烈な内容でショックを受けた。」
「心して聞いてください」
(ネズミ3部作は他の賢治の童話とは変わっているある種ブラックユーモア的な作品でしたね。
こういう話が法ちゃんは好きみたいです。)
九、「永訣の朝」
「いかがだったでしょうか。」
「本当によくこんな事考えました。」
「今日はてんてこまいなかんじでお送りしました。」
「お天気も良かったですし。」
「今年も残りわずかでゾッとしますけど。」
「(朗読夜を初めて)来年5年目。」「もうそんなに経ってしまうなんて。」
(来年で)「デビュー10周年らしいんですよ。」
「先輩の10周年を人事だと思って見ていた。」
「月日が経つのが早いと思う。」
「着実に自分のやりたい事ができている。」
「今年も私の好きな季節の12月にやれて良かった。」
「きっと30代もあっという間。」
「今日はどうもありがとうございます。」
十、「原体剣舞連」
「心をこめて。」
(最後にもう一度生声バージョンの原体剣舞連を朗読して締めました。)
〜終演〜